2011年10月19日水曜日

黒川ダリヤ園

2001年(平成13年)に山形県川西町から友好親善の一環としてダリヤの球根を寄贈されたことがきっかけで育成を始めました。市内数箇所で少しずつ植えつけ、球数を増やしていましたが2004年(平成16年)に山形県川西町とよく似た立地の黒川地区を本格的なダリヤの育成地として選び、2005年(平成17年)の秋に正式に開園。毎年種類や球数を増やし大切に育てています。ダリヤは種類の多い花で、現在世界中で約3万種類以上のダリヤが存在していますが、ここ黒川では花の色・大きさ・形などの異なる350種・1300株が咲き誇り、多くの人が観賞に訪れます。
住所:兵庫県川西市黒川字落合389番地
開園時期:年によって花の咲く時期が多少異なるため、一概に言えないが9月中旬から10月末(2011年は9月16日から11月3日)
交通:の世伝妙見口駅から45分(黒川ダリヤ園開演中の日曜祝日のみ直通バスあり)
問い合わせ先:072-740-1185







カキノキ

カキノキ(柿の木)とはカキノキ科の落葉樹である。東アジアの固有種で、特に長江流域に自生している。熟した果実は食用とされ、幹は家具材として用いられる。葉は茶の代わりとして加工され飲まれることがある。果実はタンニンを多く含み、柿渋は防腐剤として用いられ。現在では世界中の温暖な地域(渋柿は寒冷地)で果樹として栽培されている。
○特徴
雌雄同株であり、雌花は点々と離れて1ヶ所に1つ黄白色のものが咲き、柱頭が4つに分かれた雌しべがあり、周辺には痕跡的な雄しべがある。雄花はたくさん集まって付き、雌花よりも小さい。日本では5月の終わり頃から6月にかけてに白黄色の地味な花をつける。果実は柿と呼ばれ、秋に橙色に熟す。枝は人の手が加えられないまま放って置かれると、自重で折れてしまうこともあり、折れやすい木として認知されている。
○学名・英語名の由来
日本から1789年にヨーロッパへ、1870年に北アメリカへ伝わったことから学名にも kaki の名が使われている。英語で柿を表す「Persimmon」の語源はアメリカ合衆国東部の先住民であるアルゴンキン語族の言葉で「干し果物」を意味する名詞「ペッサミン」であり、先住民がアメリカガキ(Diospyros virginiana L.)の実を干して保存食としていた事実に基づく。近年、欧米ではイスラエル産の柿(渋抜きした「Triumph」種)が「シャロンフルーツ(Sharon Fruit)」という名称で流通するようになったため、柿は「Persimmon」よりも「Sharon Fruit」という名で知られている。
○生産
国際連合食糧農業機関(FAO)の統計データ(2005年現在)によると、全世界におけるカキの生産量は256万1732トンである。このうち、72%(183万7000トン)を中国一国が生産している。次いで韓国(25万トン)、日本(23万トン)、ブラジル(15万トン)、イタリア(5万1000トン)、イスラエル(4万トン)である。以上6カ国で生産量の99.8%を占める。他にニュージーランド(1300トン)、イラン(1000トン)、オーストラリア(650トン)、メキシコ(450トン)などの諸国でも生産されている。地域別ではアジア州が92%、南アメリカ州(ブラジルのみ)が6%、ヨーロッパ州(イタリアのみ)が2%という比率である。柿は北海道と沖縄県を除く日本の全県で栽培がされており、柿の栽培面積が多い県は和歌山県、福岡県、奈良県の順である。
○品種
品種数は多く1000を超えるとも言われているが、大まかには渋柿と甘柿とに分かれる。食用の栽培品種のほとんどが2n = 90の6倍体であるが、一部の種なし品種(平核無や宮崎無核)は2n = 135の9倍体である。播種から結実までの期間は長く、ことわざでは8年とも言われるが接ぎ木の技術を併用すると実際は4年程度で結実する。品種改良に際して甘渋は重要な要素で甘柿同士を交配しても渋柿となる場合もあり、品種選抜の効率化の観点から播種後1年で甘渋を判定する方法が考案されている。渋柿は実が熟しても果肉が固いうちは渋が残る柿である。代表的な品種は、平核無と刀根早生である。平核無は新潟県が発祥である。刀根早生は奈良県天理市の刀根淑民の農園で栽培されていた平核無が突然変異し、1980年に品種登録された。甘柿は渋柿の突然変異種と考えられており、日本特産の品種である。未熟時は渋いが熟すに従い渋が抜け、甘みが強くなっていく。1214年に神奈川県川崎市麻生区の王禅寺で偶然発見された禅寺丸が、日本初の甘柿と位置づけられている。甘柿は熟すと常に甘みを持つ完全甘柿と、種の有無・多少により成熟時に渋が残ることがある不完全甘柿に分類できる。渋が残ることがあることから、不完全甘柿を渋柿の一種に含めることもある。完全甘柿の代表的な品種は、富有と次郎。富有は岐阜県瑞穂市居倉が発祥で原木がある。次郎は静岡県森町に住んでいた松本次郎吉に由来する。不完全甘柿の代表的な品種は、上記の禅寺丸や愛知県が発祥の筆柿などがある。

 
 












 
 
 

ザクロ

ザクロ(石榴、柘榴、若榴、学名:Punica granatum)とは、ザクロ科ザクロ属の落葉小高木、また、その果実のこと。原産地については、トルコあるいはイランから北インドのヒマラヤ山地にいたる西南アジアとする説、南ヨーロッパ原産とする説およびカルタゴなど北アフリカ原産とする説などがある。庭木などの観賞用に栽培されるほか、果実は食用としても利用される。
○特徴
葉は対生で楕円形、なめらかでつやがある。初夏に鮮紅色の花をつける。花は子房下位で、蕚(がく)と花弁は6枚、雄蕊は多数ある。果実は花托の発達したもので、球状を呈し、秋に熟すと赤く硬い外皮が不規則に裂け、赤く透明な多汁性の果肉(仮種皮)の粒が無数に現れる。果肉一粒ずつの中心に種子が存在する。ザクロには多くの品種、変種があり一般的な赤身ザクロのほかに白い水晶ザクロや果肉が黒いザクロなどがあり、アメリカではワンダフル、ルビーレッドなど、中国では水晶石榴、剛石榴、大紅石榴などの品種が多く栽培されている。 日本に輸入され店頭にしばしば並ぶのはイラン産、カリフォルニア州産が多く、輸入品は日本産の果実より大きい。
○分類
ザクロ科はザクロ属のみからなる。また、ザクロ科の植物は、ザクロとイエメン領ソコトラ島産のソコトラザクロ(P. protopunica)の2種のみである。近年発達した分子系統学によるAPG植物分類体系ではミソハギ科(Lythraceae)に分類される。
○栽培
世界各地で栽培されており、日本における植栽範囲は東北地方南部から沖縄までである。日当たりが良い場所を好む。若木は、果実がつくまでに10年程度要する場合もある。病虫害には強いがカイガラムシがつくとスス病を併発する場合がある。
○歴史
・伝播
新王国時代にエジプトに伝わり、ギリシア時代にはヨーロッパに広く伝わったとされる。東方への伝来は、前漢の武帝の命を受けた張騫が西域から帰国した際に、パルティアからザクロ(安石榴あるいは塗林)を持ち帰ったとする記述が『証類本草』(1091年-1093年)以降の書物に見られるため、紀元前2世紀の伝来であるとの説があるが、今日では3世紀頃の伝来であると考えられている。日本には923年(延長元年)に中国から渡来した(9世紀の伝来説、朝鮮半島経由の伝来説もある)。
・語源
科名のPunicaceae、属名のPunica は「フェニキアの」を意味する Poeni に由来する。これは古代ローマの博物学者プリニウスが『博物誌』を著した当時、ザクロは「カルタゴのマルス」(m?lus p?nica)としてカルタゴ周辺が原産地と考えていたためである。種小名のgranatum は「種の」や「粒の」を意味し、英名の pomegranate(粒の多いリンゴ)は中世ラテン語の p?mum gr?n?tum, p?ma gr?n?ta(種の多いリンゴ)に由来する。中国語名の「石榴」および「安石榴」は、パルティアの王朝アルサケス(アルシャク:Arshak )を張騫が「安石」や「安息」と音訳したものであり、パルティアを意味する「安息国」に由来する。また、塗林と呼称した時代もあるが、これはサンスクリットでザクロを意味する darim 、darima の音訳である。「榴」は実が瘤に似ていることに由来するという。日本語のザクロは、石榴、柘榴の字音からと考えられており、呉音では「ジャク・ル」、漢音では「セキ・リュウ」となる。『本草和名』では「安石榴、別名 塗林・若榴、和名 佐久呂」とされている。また、古代イランと中国の文化交流を研究したラウファー(en) は若榴の中国語読みの「zak-lau 」に由来するとの説を唱えている。また、有力な原産地のひとつと考えられるティグリス川およびペルシア湾の東方にそれに平行してザグロス山脈がある。ザクロの呼称は、ザクロス山脈を現地音に近い「石榴」の字で音訳したともいわれている。
○利用
・食用
可食部は皮と種子を除いた果実で生食される。果汁をジュース(en)としたり清涼飲料水のグレナディンの原料とする(これ以外にも地域によって色々あるらしい)。
・観賞用
日本では庭木、盆栽など観賞用に栽培されることが多く、矮性のヒメザクロ(鉢植えにできる)や八重咲きなど多くの栽培品種がある。江戸時代の園芸書である『花壇地錦抄』などに記載の見られる古典園芸植物のひとつでもある。
・木材
木質は硬く、床柱や装飾用の柱に用いられる。
・薬用
古くから以下のような部位が薬用に供されてきた。なお、以下の利用方法・治療方法は特記しない場合、過去の歴史的な治療法であり、科学的に効果が証明されたものであることを示すものではない。
(樹皮・根皮)
乾燥させた樹皮または根皮は、生薬名として「石榴皮」(ザクロヒまたはセキリュウヒ:Granati Cortex )または「石榴根皮」といい、古くから条虫(特に有鉤条虫)の駆虫薬として用いられてきた。ディオスコリデスの『薬物誌』でも樹皮が駆虫薬として用いられている記述が見られる。近代になり、1884年Schroder によって駆虫薬としての有効性が科学的に証明され、過去にはイギリスやアメリカの薬局方にも収載されていた。日本薬局方には初版より「石榴根皮」として収載され(後にザクロヒ)、第7改正まで収載されていた。石榴皮の主な成分は、0.3 - 1 % 程度の揮発性アルカロイド(ペレチエリン (pelletierine)、イソペレチエリン (isopelletierine)、プソイドペレチエリン (pseudopelletierine) など)と 23 - 28 % 程度のタンニン(プニカラギン (punicalagin) など)である。通常、駆虫には乾燥させた樹皮または根皮 30 - 60g を 300 mL の水に 5 - 6 時間に浸したものあるいは煎じたものを服用する。多量に服用すると中毒を起こす場合がある。また、『和漢三才図会』では下痢、下血、脱肛、崩漏、帯下を止めるのに用いるとの記述がある。更に、口内炎や扁桃炎のうがい薬にも用いられたという。漢方薬としては、石榴根皮、苦楝皮(クレンピ)、檳榔子からなる「石榴根湯」があり、駆虫に用いられる。
(果皮)
果皮を乾燥させたもの(石榴果皮)も樹皮や根皮と同様の目的で用いられることが多く、中国やヨーロッパでは駆虫薬として用いた。ただし、根皮に比べ揮発性アルカロイドの含有量は低く効果も劣る。また、回虫の駆除に用いられたこともあったようであるが、犬回虫を用いた実験では強い活性はみられなかった。日本や中国では、下痢、下血に対して果皮の煎剤を内服し、口内炎や扁桃炎のうがい薬にも用いられた。プリニウスは、果皮を利尿に用いるとしている。
(花)
粉末にした花(石榴花)は、出血性の傷に用いられた。
(種子)
1964年Sharaf らが種子油(酸石榴)にエストロゲン活性があることをマウスを用いた実験で見出し、1966年Hefumann らによってこの活性がエストロンによることが示され、乾燥種子100g 中に1mg のエストロンが含まれることが1988年Moneam らによって確認され、更年期障害や乳癌などに対する効果が期待された。ただし、エストロンの含有量が微量であること、経口摂取ではエストロンは肝臓で速やかに代謝されること、また、エストロンの生理活性はエストラジオールの10 分の1 程度であることなどから実質的な効果は疑問視されている。
(果汁)
果汁にエストロゲンが含まれるとして1999年から2000年頃にブームとなったが、流通しているザクロジュースやエキス錠剤等10 銘柄を用いた国民生活センターの分析では、いずれもエストロゲンは検出されなかった。





2011年10月17日月曜日

エノコログサ

エノコログサ(狗尾草、学名: Setaria viridis)は、イネ科エノコログサ属の植物で、1年生草本である。ブラシのように毛の長い穂の形が独特な雑草である。夏から秋にかけてつける花穂が、犬の尾に似ていることから、犬っころ草(いぬっころくさ)が転じてエノコログサという呼称になったとされ、漢字でも「狗(犬)の尾の草」と表記する。ネコジャラシ(猫じゃらし)の俗称は、花穂を猫の視界で振ると、猫がじゃれつくことから。
○分布
日本全土に分布する。
○特徴
草丈は40-70cmになる。茎は細く、基部は少し地表を這い、節から根を下ろす。夏には茎が立ち上がって伸び、先端に穂をつける。葉は匍匐茎にも花茎にも多数ついており、最大20cm位、イネ科としてはやや幅広く、細長い楕円形、薄く、緑色でつやがない。茎を包む葉鞘と、葉身の境目につく葉舌は退化して、その部分に毛だけが残る。また、よく葉が裏表逆になっている。葉の付け根でねじれて、裏側が上を向くもので、そのような葉では、上を向いた裏側の方が濃い緑でつやがあり、下を向いた表側の方が、裏のような様子になる。花序は円柱形で、一面に花がつき、多数の毛が突き出すので、外見はブラシ状になる。イヌビエなどの穂から出る毛は、小穂を包む鱗片(穎)の先端から伸びる芒であるが、エノコログサの場合、この毛は芒ではなく、小穂の柄から生じる長い突起である。
○小穂の構造
エノコログサの小穂は、果実が熟すると、一個の種子(実際には果実)を鱗片が包んだものに見える。小穂の中には花は一つしかない。しかし、本来は二つの小花があるべきもので、そのうち一つが退化したものと解釈されている。穂の軸から出る、短い柄の先に、普通は一個の小穂がつく。第一包穎は背が低くて横長で、表側の基部を包む。第二包穎は第三穎と共向き合って小花を包んでいる。その内側には護穎と内穎に包まれた花がある。本来は、第三は消失した小花の護穎であったもので、小花の消失とともに内穎もなくなったものである。
○利用
現在は、一般的に食用としては認識されていないが、粟の原種であるので食用に使える。若い葉と花穂は軽く火であぶり、醤油などで味付けしたり(風味はポップコーンに酷似)、天ぷらにしたりして食べられる。ただし、終戦直後大量に食べて中毒を起こした学者がいる。近代以前の農村では、酷い飢饉の際にカラスムギなどと共にこれを食用としたこともあった。オオエノコロは粟の遺伝子が流入しているので食用に供しやすい。また、猫じゃらしの名の通り、これを用いて猫をじゃらすことができる。
○変異
エノコログサはさまざまな所に生え、そのためもあってか種内変異が多い。
・ハマエノコロ S. v. var. pachystachys (Fr. et Sav.)
海岸に生える型。違いとしては、背が低く、比較的よく地表を這うこと、茎や葉が短く硬いこと、それに、穂が短くほとんど楕円形で、小穂が密で毛が長く、そのために穂の外見がかなり異なる点が挙げられる。ただし、内陸に入ると次第に普通の型に移行する。
・ムラサキエノコロ S. v. f. purpurascens Maxim.
これは特に穂の剛毛が紫に染まるものである。
○エノコログサ属
・エノコログサ属(学名: Setaria)の特徴は、先に述べたような小穂を円錐花序につけるものである。また、小穂のつく枝に刺状の突起をもつ。世界に約100種が知られる。日本にある同属の種は7種ばかりある。
・エノコログサ Setaria viridis P. Beauv.
・アワ Setaria italica Beauv.
エノコログサ最大の変異である。別種として扱われているが、エノコログサを元に作り出されたものと考えられている。エノコログサに比べると、高さは1mを越え、花序の長さは20cmにもなる。また、熟しても果実が簡単にはこぼれず、これは収穫をたやすくしている。かつては日本でも広く栽培された。
・オオエノコロ Setaria x pycnocoma (Steud.) Henrard ex Nakai
アワとエノコログサとの雑種。エノコログサに似るが、穂が一回り大きく、また、エノコログサでは穂の軸の枝に小穂が一つずつつくのに対して、その枝に複数の小穂がついて、円錐花序になる点が異なる。畑地に時折見かけられる。
・アキノエノコログサ Setaria faberi Herrm.
エノコログサに最もよく似ているが、やや毛が多く、穂が細長くて垂れることなどが外見上の相違点である。小穂を見れば、エノコログサでは第二穎が小穂の長さと同じで、小花が隠れるのに対して、この種では第二穎が短く、小花が半分顔を出す。そのため、この両者は別種とされている。
・ザラツキエノコロ Setaria. verticillata (L.) Beauv.
穂の剛毛に細かい逆棘があって、さわると非常にざらつくのが特徴である。群生しているところでは、穂が互いに絡み合っているのが見られる。
・キンエノコロ Setaria glauca L.
やや細い穂を出す。穂は長さ3-10cmで直立し、茎や葉には毛がない。穂からでるブラシ状の毛が金色をしているのが名前の由来である。北半球の温帯に広く分布し、日本でもほとんど全土に普通に見られる。
・コツブキンエノコロ Setaria pallide-fusca (Schumch.) Stapf et C. E. Hubb.
キンエノコロに似て、小穂が一回り小さい。北半球の温帯に広く分布し、日本でもほとんど全土に普通に見られる。
・イヌアワ Setaria chondrachne (Steud.) Honda
日本の本州から九州の木陰にはえる多年草で、夏から秋にかけてまばらな円錐花序をつける。
・ササキビ Setaria palmifolia (Koenig) Stapf
木陰にはえる多年草で、葉が幅広く、多数の縦じわがあって、ちょっとシュロの葉を思わせる。九州以南にあり、広くアジアの熱帯域に分布する。やはりまばらな円錐花序をつける。

2011年10月13日木曜日

大阪府内の紅葉

○犬鳴山(犬鳴温泉センター)
大阪府下犬鳴山の畔渓谷と庭園に囲まれた犬鳴温泉センターは、春はサクラ、秋は紅葉と四季折々に景観美を楽しむことができます。特に庭園の中にある紅葉は七色に色づき、人々の目を楽しませてくれます。(犬鳴温泉センターの施設利用は有料。)
紅葉の種類:モミジ、カエデ
住所:大阪府泉佐野市大木2238
最寄駅:JR阪和線日根野駅
見ごろ:11月中旬~12月中旬
○牛滝山大威徳寺
大阪府の名勝地である牛滝山にある大威徳寺境内のカエデが特に美しいです。
紅葉の種類:カエデ、イチョウ
住所:大阪府岸和田市大沢町1178-1
最寄駅:JR阪和線久米田駅
見ごろ:11月上旬~11月下旬
○大阪城公園
約11km続くイチョウ並木があります。大阪城を中心に広がる緑豊かな公園で、都会のオアシスとして愛されています。
紅葉の種類:イチョウ、サクラ、ケヤキ、ハゼ
住所:大阪府大阪市中央区大阪城
最寄駅:JR大阪環状線森ノ宮駅
見ごろ:11月上旬~12月上旬
○勝運の寺勝尾寺
大阪の都心から車で30分の場所にある8万坪の境内には、1300年間念じ込まれてきた「勝運の寺」として勝運の運気や癒し、紅葉を求めて全国から参拝者が訪れます。山門を抜けると左右に広大な弁財天池が広がり、長い石橋があります。深い緑の山々をバックに浮かび上がる朱の多宝塔、紅葉の赤や黄が織り成す色とりどりのコントラストに思わず息をのみます。ライトアップでは幻想的・神秘的な世界を体感することができます。
紅葉の種類:モミジ、イロハカエデ、イチョウ、ドウダンツツジ、サクラ
住所:大阪府箕面市粟生間谷2914-1
最寄駅:北大阪急行電鉄千里中央駅
見ごろ:11月上旬~12月上旬
○摂津峡公園
春はサクラ、夏は川遊び、秋は紅葉と四季折々の趣と自然に触れ合える公園です。特に秋はモミジの紅葉をゆっくりと観賞しながら、静かな散策を楽しむことができます。
紅葉の種類:モミジ、サクラ
住所:大阪府高槻市塚脇5-3-4
最寄駅:JR東海道本線高槻駅
見ごろ:10月下旬~11月中旬
○万博公園
紅葉の見頃時期になると、日本庭園の滝・茶室周辺は真っ赤に染まります。また自然文化園では、ソラード周辺の紅葉渓やアメリカフウの木もあります。
紅葉の種類:モミジ、カエデ、サクラ、ケヤキ
住所:大阪府吹田市千里万博公園1-1
最寄駅:大阪高速鉄道大阪モノレール線万博記念公園駅
見ごろ:11月上旬~11月下旬
○弘川寺
弘川寺の庭園や境内、桜山及び駐車場の周辺で紅葉を楽しむことができます。
紅葉の種類:ヤマモミジ、サクラ、コナラ、クヌギ、ドウダンツツジ
住所:大阪府南河内郡河南町弘川43
最寄駅:近畿日本鉄道長野線富田林駅
見ごろ:11月中旬~11月下旬
○明治の森箕面国定公園
箕面は関西随一の紅葉の名所として古くから有名で、特に箕面大滝は真っ白な滝の飛沫と紅葉の紅い葉が美しいコントラストを映し出します。この他阪急電鉄箕面駅から箕面大滝までの滝道にある瀧安寺鳳凰閣や、大滝近くにある箕面ビジターセンター、勝尾寺の紅葉も必見です。
紅葉の種類:イロハモミジ、ヤマモミジ
住所:大阪府箕面市箕面公園
最寄駅:阪急電鉄箕面線箕面駅
見ごろ:11月中旬~12月上旬

2011年10月5日水曜日

ヨウシュヤマゴボウ

ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡、学名: Phytolacca americana)は、ヤマゴボウ科ヤマゴボウ属の多年草。別名、アメリカヤマゴボウ。花言葉は野生、元気、内縁の妻。
○分布
別名の通り北アメリカ原産。日本では明治時代初期以降、各地で雑草化している帰化植物。
○形態・生態
茎は無毛で赤く、根は太く長い。葉は大きく、秋になると紅葉する。花は小さく、白色ないし薄紅色で、夏の時期に扁平な果実をつけ、秋の初旬に黒く熟す。熟した果実は柔らかく、潰すと赤紫色の果汁が出る。この果汁は強い染料で、服や人体に付くとなかなか落ちない。この特性のため、アメリカ合衆国ではポークウィード(Pokeweed)、インクベリー(Inkberry)などとも呼ばれている。
○毒性
ヨウシュヤマゴボウは有毒植物で、全体にわたって毒があり、果実も有毒である。毒性は、根>葉>果実の順であるが、果実中の種子は毒性が高い。果実は、ブルーベリーと間違って誤食する事故もあり、注意が必要である。特に、幼児は影響を受けやすいので、果汁が直接皮膚に触れることも避けるべきである。毒成分は、アルカロイドであるフィトラッカトキシン(phytolaccatoxin)、サポニンであるフィトラッカサポニン(phytolaccasaponins)、アグリコンであるフィトラッキゲニン(phytolaccigenin)などである。また、根には硝酸カリウムが多く含まれる。誤食すると、2時間ほど経過後に強い嘔吐や下痢が起こり、摂取量が多い場合はさらに中枢神経麻痺から痙攣、意識障害が生じ、最悪の場合呼吸障害や心臓麻痺により死に至る。幼児の場合、種子を破砕した果汁を誤飲すると、果実数粒分でも重篤な症状を引き起こしうるので、十分な警戒を要する。ヒト以外では、草食動物は、一般に本草の摂食を避ける傾向が強いが、下痢、体温低下などをもたらす。また、鳥類では、成鳥が果実を摂食しても種子を破砕しないかぎり影響は少ないが、雛が摂食すると、死亡率の増加や運動失調などが見られる。
この他、根や種子には、植物タンパク質の一種であるポークウィードマイトジェン(PWM: Pokeweed Mitogen)、ポークウィード抗ウイルスタンパク質(PAP: Pokeweed Anti-viral Protein)などが含まれる。これらの物質も毒性をもつが、同時に有用な薬理作用をもつものと期待され、研究が進められている。アメリカ合衆国では、かつて着色料として、安価なワインなどに用いられたが、毒性があるため現在は使用されていない。また、アフリカ系アメリカ人の間では若い茎と葉を茹でて食用にしていた時期もある。
○食用の「山ごぼう」との違い
味噌漬けなどに加工して売られている山菜の「山ごぼう」は、本種または近縁の在来種ヤマゴボウとは全く異なる、アザミの一種モリアザミまたは野菜のゴボウの根であり、いずれもキク科であり、類縁関係は遠い。



2011年10月3日月曜日

アジサイ

アジサイ(紫陽花、英名・学名: Hydrangea)とはアジサイ科アジサイ属の植物の総称である。学名は「水の容器」という意味で、そのまま「ヒドランジア」あるいは「ハイドランジア」ということもある。また、英語では「ハイドレインジア」と呼ぶ。
○概要
いわゆる最も一般的に植えられている球状のアジサイはセイヨウアジサイ(ヒメアジサイ・テマリ咲きアジサイは別)であり、日本原産のガクアジサイ (Hydrangea macrophylla) を改良した品種である。樹高は 1-2 メートル。葉は光沢のある淡緑色で葉脈のはっきりした卵形で、周囲は鋸歯状。6 月から 7 月に紫(赤紫から青紫)の花を咲かせる。一般に花と言われている部分は装飾花で、おしべとめしべが退化しており(中性花)、花びらに見えるものは萼(がく)である。ガクアジサイでは密集した両性花の周囲にいくつかの装飾花がみられるが、セイヨウアジサイではほとんどが装飾花となっている。また、装飾花の欠如した変異もある(ガクアジサイ「三河千鳥」など)。「あじさい」の名は「藍色が集まったもの」を意味する「あづさい(集真藍)」が訛ったものと言われる。また漢字表記に用いられる「紫陽花」は唐の詩人・白居易が別の花(ライラックか)に名付けたもので、平安時代の学者・源順がこの漢字をあてはめたことから誤って広まったといわれている。
○花の色
花(正確には萼)の色は、アントシアニンのほか、その発色に影響する補助色素(助色素)や、土壌の pH (酸性度)、アルミニウムイオン量、さらには開花からの日数によって様々に変化する。そのため、「七変化」とも呼ばれる。一般に「土壌が酸性ならば青、アルカリ性ならば赤」と言われているが、土壌の pH (酸性度)は花色を決定する要因の一つに過ぎない。花弁(正確には装飾花)に含まれる補助色素によっては青になり得ない、またはなり難いものがあるほか、pH は地中のアルミニウムがイオン化する量を左右する要因に過ぎないため、仮に酸性土壌であっても地中のアルミニウムの量が少なければ花が青色になることはない。また、初めは青かった花も、咲き終わりに近づくにつれて赤みがかかっていく。花の色が緑色になることがあり、観賞用として緑の花が販売されることもある。花が緑色の品種もあるが、日本ではファイトプラズマ感染による「アジサイ葉化病」に罹ったものも稀にみられる。この病気の治療法はまだなく、感染拡大を避けるため発病株の処分が求められる。
○毒性
アジサイは毒性があり、ウシ、ヤギ、人などが摂食すると中毒を起こす。症状は過呼吸、興奮、ふらつき歩行、痙攣、麻痺などを経て死亡する場合もある。日本では、飲食店などが毒性を持つアジサイの性質を知らずに料理に使用してしまい、経口摂取した客が中毒する事故が発生している。アジサイには青酸配糖体(グリコシド)が含まれており、それが中毒の原因であると考えられている。ただし、農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究所によると、原因物質は青酸配糖体ではなく、別の物質の可能性があるとしている。厚生労働省の課長通知においても、アジサイに青酸配糖体が含まれていることについての知見が十分ではないことから、2008年8月18日付けで「アジサイの喫食による青酸食中毒について (2008年7月1日) 」の文書を廃止している。
毒成分 アミグダリン (amygdalin) 、アントシアニン (anthocyanin) 、ヒドラゲノシド A、グリコシド(上記参照)
毒部位 蕾、葉、根
毒症状 めまい、嘔吐、痙攣、昏睡、呼吸麻痺